おばあちゃんに会いに行きました。


半年以上ぶり、下手したら一年ぶり。
遠くにいるわけではありません。
実家の近くの老人ホーム。

行こう行こうと思いつつ、なんやかんやで足が遠のいてしまっていました。
絶対に後悔するってわかっているのに…

老人ホームにいたのですが、体調を崩し入院しているということで
お見舞いに行きました。
幸い命に別状はないと聞いていましたが、いつ何が起こるかわからないので
会わないといけないと思い、行きました。

父からは、もうよく分かってないし常に寝ているから会っても仕方ないよ。
と言われましたが、死んでから会うのと生きている内に会うのはえらい違いだ!ですしね。



ナースステーションで受付をして、ラウンジでまったりしているご老人2人の側を通り抜け
おばあちゃんの名札がある部屋へ入ろうとした時

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「せせらぎさんのおばあちゃん、ラウンジにいますよ!」と看護師さんから声をかけられ
じゃあ、髪の感じが違うけど、後ろを向いているこちらのおばあちゃんかな?と思って近づくと
姉が、もう1人のおばあちゃんに声をかけていました。
「うそ!?…顔見たのに全然わからなかった…」

ものすごく風貌が変わっていました。
痩せて、小さくて、虚ろで…………

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私と姉は両親が共働きだった為、祖父母に育てられたようなものです。
夕飯は祖父母と、おやつも手作りのものが用意してあって
洋服も幼い頃は姉とお揃いで作ってもらっていました。

だから反抗期はガッツリ祖父母に向かってしまい
散々お世話になったのに、口も聞きたくないあの時期…
本当にごめんなさい。おじいちゃん、おばあちゃん。

なんて謝ることもなく、なんだか頻繁に会いに行くこともできず
年に数回、お正月やお盆などに顔を見せに行くくらいになってしまっていました。
「ごめんね。近いのになかなか来れなくて」と言うと
「仕方ないわよ。結婚すると動きづらくなるものよ。自分の旦那さんを大事にしなさい」と優しく笑いながら言ってくれていました。



丸くてコロッとしてて、笑顔の素敵なおばあちゃん。
少しキツイところもあったらしい元気なおばあちゃん。
(姉は半年前に老人ホームで大げんかをしたらしいです。老人相手に。笑)

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全然違う人でした。
一度通り過ぎたくらい。



もう父(自分の息子)の事もわからないそうです。
前回会った時は元気だったのに。
けーくんのこともしーちゃんの事もかわいいって言ってくれて
自分の描いた絵を見せてくれたり。


今は半分意識が寝ています。
急にスッと眠ってしまったり、少し起きたり、でも口はずっとパクパクしている。



正直、ショックでした。




何が悲しいのかわからないけど、涙が止まりませんでした。
死という影が見えたからかもしれません。
あの頃のおばあちゃんではなかったからかもしれません。
会いに来なかった自分を責めているのかもしれません。


もうあの頃の様に話すことはできない。昔の笑顔を見ることはできない。
まだ生きているので縁起でもないのですが
まーくんの死が頭の中を占拠して、目の前にいるのに喪失感だとか悲しさでいっぱいでした。

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散々育ててもらったのに反抗期にあって、今や全然会いにも来ないで
おじいちゃんにも先立たれ(数年前に死去)、老人ホームで1人過ごし
もう何もわからなくなって、おばあちゃん幸せだったのかな。かわいそ……

と思ってハッとしました。
おばあちゃんの人生の幸か不幸かを私が決めることではない。
他人から「かわいそう」と思われる人生こそ不幸なことはない。
おばあちゃんが決めることだ。



素敵ないい人生だったね。と思われた方が嬉しいに決まっている。
実情がどうであれ、本人がどう思うにしろ
短かろうと、最後が悲しい終わり方であろうと



「あなたの人生はとても素敵なものでした。」




そう言ってもらえた方が嬉しい。私はその方が嬉しい。
どんなに辛かろうと、悲しかろうと
私は同情される様な人生を歩いているわけじゃない。そう思われたくない。
たとえ自分がそう思っていても、他人からはそう思われたくない。
羨ましいくらいだよ。と思われたい。笑。


おばあちゃんは幸せだったんだ。(まだ死んでない!)
そう思った方が、おばあちゃんは幸せだと思う。




だから
まーくんも幸せだったんだ。

「あなたの人生はとても素敵なものでした。」

そう思うことが悲しい終わり方をしてしまった
まーくんへのせめてもの救いなのではないかと思います。
とても素敵で、かけがえのない、最高に幸せな人生だったね。
そう言ってあげたいです。
あなたは決して不幸ではない。幸せだったんだよ。




ちなみにけーくんの方が割と頻繁に、父に連れられ会いに行っています。
どうやらジュースやらお菓子やらが目的の様。笑
老人ホームで幼児はなかなか来ないのでアイドルですよね。
本人も満更でもないんじゃないでしょうか。

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そして…
そんな次の日の昼に父から突然着信がありました。

父の働いている時間、いつもならかかってこない時間。
急な要件なんだ…おばあちゃんが死んだ…?
昨日会えたから、思い残すことなく逝っちゃったの!?
高鳴る動悸。
ちょうどけーくんの療育中だったので、ドキドキしながら終わり次第かけ直すと…


「ママと腹くだしてて、昨日のおでんにあたったかと。そっち大丈夫か?」


って、なんやそれーん!
ドキドキして損したわ。
そうだよね、実家って普通に2年前に期限切れの調味料とか出てくるもんね!
だから、私の腹は今日グルグルいってるのか!


死んでなくて良かったけどさ!
おばーちゃん、また行くから生きててね。
毎年葬式とか本当無理…
フラッシュバックするわ…


今年は誰も死なないでー!
実家のワンちゃん込みで!(老犬)



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