葬式の朝、始まる時間のずいぶん前に、まーくんの故郷の友人が来た。
普通に挨拶をし、そっと様子を見守る。
友人は普通にしていたが、棺の中の顔を見るや
「…まじか」と号泣し始めた。
本当にまじか…だよね。。今でも信じられない。
葬式が始まり、突如坊さんのお経中に坊さんの前の時計からアラームが!
しんみりとした会場と、読経と、アラーム音。
本来なら葬儀社の大失態。激怒すべきところ。
しかし、犯人はけーくんです。
昨日の夜の大騒ぎの最中、機械好きのけーくんがいじった様です。
「グッジョブ!」ってまーくん思ってるよきっと。
子供のいたずらを「よくやった!」と褒める人だった。
弔問客の花で棺がこんもりと埋まり、
まーくんのトレードマークの帽子も棺に入れてあげる。
まーくんに触れる最後。頰に触れる。冷たい。
大好きだったヒゲに触れる。もう味わえないジョリジョリ感。
まーくんが好きだったドラゴンボールの悟空Tシャツを着せた子供達が足元で遊ぶ中(THEオレンジ)
最後の挨拶をする。
↓以下、本当に挨拶した文です。
「本日は、ご多忙の中、夫の葬儀に御会葬いただき、誠にありがとうございます。
夫、まーくんはは22日の午前9時ごろ、急に亡くなりました。心不全でした。突然心臓が止まり、苦しむことなく逝ったようです。
彼の前には机があり、ノートパソコン、タブレット、デザインの本などが置いてあり、最後まで仕事をしていたようです。いつでもデザインの本を読み、とても勤勉で愛情を持って仕事に熱心な人でした。
まーくんは友であり愛する人であり仕事仲間です。私の全てでした。
まーくんの作るものが大好きです。まーくんが大好きです。
会いたくて会いたくて話がしたくてたまらないです。
抱きしめたくて手を繋ぎたくてたまらないです。
二人で子供達を育てたかったです。
笑い合いながらおじいちゃんとおばあちゃんになりたかったです。
もう叶いません。くやしいです。悲しいです。
彼以上に人の話を聞き、どんな方にもかわいがられ、こんなに愛される人は出会ったことがありません。
この人以上には出会えないと思い一緒になりました。
そんな彼の人柄によりこんなに多くの方に集まっていただき、
「別にいいのに。」とあまのじゃくなことを言いながら、喜んでいると思います。
いつでも眠たい人で、起こされることを嫌がり、約束を破ってでも眠り、ケンカの原因はいつも眠っていることでした。
もう誰にも起こされることなく、好きな仕事を最後までして、ゆっくり眠れるのだと思えば、彼はしあわせなのかもしれません。
ただ、子供のことは心残りだと思います。
まだとても小さく、3歳と1歳の息子たち、成長をとても楽しみにしていました。
子供のことが大好きで、一度も怒ったことがありません。
子供たちもお父さんのことが大好きで、家の中でよく鬼ごっこをしていました。もうできないと思うと、子供たちからお父さんがいなくなるのかと思うと辛くてなりません。皆さま一緒に子供を見守ってください。お会いすることがあれば、遊んであげてください。
私一人では育てられない。一緒に育ててください。
彼の残してくれた家で、彼の残してくれた宝物達と一緒に、
今は無理でも、楽しく暮らしていきたいと思います。
人の命は儚いです。
大切な人がいるならば大切にしてください。ご自分の体をいたわってください。
今あるものを当たり前と思わず、愛しい日々を大事にしてください。
本日は誠にありがとうございました。」
「まーくんは友であり、、」辺りから嗚咽。私が。。
人の前に立つのが嫌なまーくんは、結婚式も披露宴もしなかった。写真を撮っただけ。
いつかパーティーでもしようよ。と話していた。
もう叶わない二人の式。
違う形の式になってしまったけど、大勢の人の前に立つ大舞台を私に与えてくれました。
褒めてよね。ちゃんとやったよ。
子供二人を抱え、大勢の方が見守る中、霊柩車へ乗り込む。
抜ける様な青空、まだ暑い夏。
みんなが見守る中火葬場へ。
↓続きます。
世の片隅にこんな家族がいるんだと
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